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2023 年度 実績報告書

癌幹細胞におけるエネルギー代謝の制御と化学・放射線療法感受性に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K09024
研究機関北海道大学

研究代表者

蒲池 浩文  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (60374237)

研究分担者 深井 原  北海道大学, 医学研究院, 特任講師 (60374344)
折茂 達也  北海道大学, 大学病院, 特任助教 (80711861)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード膵癌 / 癌幹細胞 / NACRT / メトホルミン / ゲムシタビン
研究実績の概要

局所進行膵癌に対するゲムシタビンを用いた術前化学放射線治療に、メトホルミンを加えた臨床試験の切除検体と、過去に実施したゲムシタビンを用いた術前化学放射線治療後の切除検体を用いて、癌幹細胞の発現状況の検討を行った。
作業仮説では、メトホルミン併用の術前化学放射線治療群では癌幹細胞への殺細胞効果が誘導され、癌幹細胞の発現比率が低下していることが想定された。癌幹細胞のキーマーカーとして、先行研究で同定されたALDH1、CD133、CXCR4に加え、EpCAM、CD44を染色した。結果は、EpCAMは作業仮説通り、メトホルミン併用術前化学放射線治療群で発現割合が低下していたが、CD133、CD44、ALDH1ではメトホルミン投与・非投与群で発現割合の差を認めず、CXCR4では逆にメトホルミン併用術前化学放射線療法群で発現割合の増加を認めた。作業仮説と解離した結果のため、検体の新旧による染色性や発現の評価方法を見直し再検討を行ったが、同様の結果であった。また、それぞれの癌幹細胞マーカーの染色結果とOS、RFSを検討した。結果はOSにおいてはEpCAM(+)、CXCR4(-)で有意に予後が不良であり、RFSにおいては有意差は出なかったがEpCAM(+)で予後不良の傾向がみられた。

膵癌細胞株であるPanc-1、MIA-PaCa2に対し、0-1000μMの濃度のメトホルミンで24時間、48時間処理した後にproliferation assayを行った。同様に、Panc-1に対し各濃度のメトホルミン存在下でinvasion assayを行った。結果は、10-100μM以上のゲムシタビンの濃度で増殖能、浸潤能の低下を認めた。

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公開日: 2024-12-25  

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