膵臓癌は治療困難な癌の一つであるが、癌幹細胞の機能を抑制する手段は確立されていない。PRMT5は膵癌細胞において、インテグリンを介したシグナル伝達制御やRAS-ERKシグナル伝達制御に関わる遺伝子群を発現制御することが分かった。さらに、発現変動する遺伝子群の中には、スプライシングバリアントの発現が変化する遺伝子も複数同定された。同時に、GlaxoSmithKlineが開発中のPRMT5阻害剤は、PRMT5の発現量で感受性が規定されることを見出した。このような膵癌細胞に対して、RNA-Seqの結果をもとに、MEK阻害剤とPRMT5阻害剤の併用が高い抗腫瘍効果を発揮することが分かった。
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