研究課題/領域番号 |
20K09085
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
野見 武男 奈良県立医科大学, 医学部, 学内講師 (50570991)
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研究分担者 |
松尾 泰子 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (10812315)
松本 雅則 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60316081)
北東 大督 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (70526821)
吉川 高宏 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (80773275)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 静脈⾎栓塞栓症 / Von Willebrand factor / ADAMTS13 / 消化器癌 / 抗血栓療法 |
研究実績の概要 |
近年,がん患者における静脈血栓塞栓症(VTE)が増加している.治療は抗凝固療法が行われるが,難治性,再発例が多く認められる.Von Willebrand factor (VWF)は,血管内皮障害の際に発現が増強して修復する作用を有する.VWF 特異的切断酵素 ADAMTS13 が欠乏すると,血小板と反応性に富む VWF マルチマーが増加し,主要諸臓器において微小循環障害が惹起される.本研究では,VTE 形成に VWF/ADAMTS13 が関与するとの新たな仮説から,新規 VTE 治療法の開発を目指すとともに,新規治療法を臨床展開するための基盤となる研究を行うことを目的とする. まず,VTE 症例における VWF/ADAMTS13 の関与を解明する.消化器癌のうち,肝細胞癌,肝内胆管癌,大腸癌,食道癌切除症例を対象とする.術前検査で VTE が確認された症例に対して,ADAMTS13 活性,VWF 抗原,VWF マルチマー発現を経時的に測定することを計画した.対照は VTE を認めない症例とする.これまで12例の症例に対して測定を行い,現在,更なる症例を集積中である.
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