研究課題/領域番号 |
20K09117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大徳 和之 弘前大学, 医学研究科, 教授 (50374822)
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研究分担者 |
瀬谷 和彦 弘前大学, 医学研究科, 助教 (40281919)
于 在強 弘前大学, 医学研究科, 助教 (40624268)
今泉 忠淳 弘前大学, 医学研究科, 教授 (90232602)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 異物受容体 / プレグナンX受容体 / テネイシンX / マトリックスGlaタンパク / 大動脈弁間質細胞 / 黄連解毒湯 |
研究成果の概要 |
大動脈弁間質細胞(HAVICs)においてCD34陰性細胞の役割について、薬物候補として黄連解毒湯の弁石灰化抑制効果について検討した。TNF-α作用下でHAVICsの石灰化を誘導したが、CD34と細胞外マトリックスタンパクであるテネイシンX (TNX)とマトリックスGlaタンパク(MGP)の遺伝子発現を抑制した。CD34の過剰発現はTNXとMGPの遺伝子発現を維持したまま、TNF-αによる石灰化を抑制した。CD34陰性細胞ではCD34陽性細胞と比較してTNXの発現が低かった。また、黄連解毒湯作用下で石灰化を有意に抑制し、ALPの上昇とBMP-2の遺伝子発現を有意に抑制した。
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自由記述の分野 |
心臓血管外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大動脈弁狭窄症は大動脈弁の硬化により開閉が制限される病態で、発病率は高齢者で高く、重篤な場合には心不全に至る。弁異所性石灰化の非可逆的進行が特徴であり、有効な治療法は外科的大動脈弁置換術のみである。高侵襲で耐術困難症例が約20%存在するため、低侵襲の薬物治療法開発が急務となる。本研究は、異物受容体、PXRを介した弁異所性石灰化の分子機構やその病態生理学的意義を明らかにし、薬物治療への礎とすることを目的とする。本研究で弁特異的に石灰化に関わるタンパク質を同定し、薬物治療へ適用できれば、本疾患の進行抑制や早期発見・予防につながり、健康寿命の延伸等社会的意義がとみに大きいと考えられる。
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