研究課題/領域番号 |
20K09118
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
秋山 正年 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (80526450)
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研究分担者 |
坂爪 公 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (10837032)
鈴木 智之 東北大学, 大学病院, 助教 (10837157)
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
細山 勝寛 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (70837046)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | トロンボモジュリン / 人工心肺 / 血小板 |
研究実績の概要 |
本年度は昨年実験を行った実験結果のデータSham群(カニュレーションのみ)5例、コントロール群8例、トロンボモジュリン低用量(0.1mg/kg)群8例、トロンボモジュリン中用量(1mg/kg)群8例、トロンボモジュリン高用量(3mg/kg)群8例、計37例のデータ解析を行った。まず、各群の赤血球数、白血球数、ヘモグロビン、血小板数について実験中4ポイントで採取した血液を用いて統計学的な検討を行った。主評価項目の一つである血小板数に変化においてコントロール群とトロンボモジュリン群のいずれのグループと統計学的な有意差は確認することができなかった。また、実験終了後にホルマリンに保存しておいた人工肺の膜に対して肉眼的評価を行った。肉眼的には各群大きな差はなかった。走査型電子顕微鏡にて血栓付着率の定量的な算出を試みたが表すことができなかった。現在どのような算出法を用いるか検討中である。 実験終了後に脳、心臓、肺、肝臟、腎臓を採取し病理標本を作成した。切り出しの際に肉眼的な評価をまず行ったがいずれの標本においても明らかな血栓塞栓症の発症は認めなかった。作成した病理標本はヘマトキシリン染色、EM染色によるスライド切片を作成した。両染色で血栓形成の有無について検討したが明らかな差は各群認めなかった。トロンボモジュリンによる抗炎症効果の指標としてHMGB1(炎症メディエーターとして働きトロンボモジュリンとの結合で失活する)をELISAにより測定する予定となっていたが安定したELISAを行うことができずまだ全ての結果を算出するに至っていない。
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