研究課題/領域番号 |
20K09123
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古森 公浩 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40225587)
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研究分担者 |
坂野 比呂志 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80584721)
児玉 章朗 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10528748)
新美 清章 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (50467312)
杉本 昌之 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00447814)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 亜鉛 / 重症虚血肢 / 血管新生 |
研究実績の概要 |
【目的】 亜鉛欠乏は、創傷治癒遅延、心血管障害など、様々な障害を引き起こすことが知られている。我々は重症虚血肢患者の亜鉛欠乏群は亜鉛正常群に比べ救肢率、創傷治癒率、いずれも有意差をもって低値であることを既に報告している。今回、我々はその機序解明のため、マウスモデルを用いて亜鉛欠乏が血管新生能に与える影響を検討した。 【方法】 野生型マウスに亜鉛欠乏食を週令3週より投与し、亜鉛欠乏モデルを作成。亜鉛欠乏(ZD)群と対照(C)群について、週令10週で左大腿動脈を結紮し、虚血肢を作成。虚血後の血管新生能を、1.レーザードップラー法(LDBF)による虚血肢/健肢の血流を比較した。 【結果】 ZD群では、筋線維中のDHEの発色が増強し、血中D-ROM濃度も有意に増加した。LDBFにて測定した虚血肢/健肢血流比が、C群と比較し、術後14日目以降有意に低下していた。毛細血管密度もZD群が有意に低かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、1. 筋線維中の毛細血管密度をCD31免疫染色にて定量評価。2. 活性酸素種の検出を目的としてジヒドロエチジウム(DHE)染色と血中D-ROM濃度の測定を行い、NADPH oxidase(Nox)のサブユニットをRT-PCRで解析。3. 抗酸化剤投与の影響を検討するため、ZD群へアポシニンを経口投与してLDBFを比較する予定である。
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