| 研究課題/領域番号 |
20K09132
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| 研究機関 | 埼玉医科大学 |
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研究代表者 |
橋本 拓弥 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (60748549)
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| 研究分担者 |
佐藤 紀 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40170724)
出口 順夫 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50242053)
熊倉 嘉貴 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90517773)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 下肢閉塞性動脈硬化症 / 包括的高度慢性下肢虚血 / 微小循環 / 核医学検査 / 血行再建手術 |
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| 研究実績の概要 |
包括的高度慢性下肢虚血（Chronic Limb Threatening Ischemia: CLTI）は閉塞性動脈硬化症の最重症の病態で、救肢のためには血行再建手術が不可欠である。しかしながら、血行再建手術によって得られた血流の改善が、潰瘍や壊死などの組織欠損が治癒するのに必要十分であるかどうかは、直接の評価方法がないため明確ではない。そこで本研究では、組織の血流（微小循環を含む）と代謝を核医学で直接評価する方法の確立を目的としている。これまで99mTc-tetrofosminを用いたRNアンギオグラフィとSPECTにより、血行再建後における血流を評価した。RN angiographyの関心領域におけるtimeactivity curveから導き出された二つのパラメータは、従来評価法である経皮酸素分圧との相関は弱い一方で、肢予後と関連していた。123I-BMIPPを用いたSPECTを組み合わせることにより、足部における血流と脂肪酸代謝のミスマッチを評価し、臨床経過との関連を調査した。99mTc-tetrofosminと123I-BMIPP集積のミスマッチは、血行再建成功後の創治癒不良と関連しており、予後予測に応用できる可能性が示された。創治癒に不十分な組織のviabilityを反映していると考える。以上のように十分な症例登録が得られており、データの解析も概ね終了している。今年度は第54回日本心臓血管外科学会学術総会にて研究結果を発表した。また、まずは新しい知見の一部（RN angiographyから開発した微小循環のパラメータと肢予後の関係）を英文学術雑誌に投稿済みであり、現在査読審査を受けている。核医学検査装置の導入利用も開始しており、2核種同時投与検査による患者負担の軽減と、詳細な解剖学的検討が可能になっており、定量解析方法の検討に着手している。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
十分な症例登録が得られており、データの解析も概ね終了している。まずは新しい知見の一部（RN angiographyから開発した微小循環のパラメータと肢予後の関係）を英文学術雑誌に投稿中である。また、これまで3回の学術総会での発表を行なっている。また、新規核医学検査装置の導入により、研究の次のステップとしての2核種同時投与検査が可能となった。微小循環と脂肪酸代謝の定量方法について検討を始めている。
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| 今後の研究の推進方策 |
新規核医学検査装置の導入により、研究の次のステップとしての2核種同時投与検査と詳細な定量が可能となった。微小循環と脂肪酸代謝の定量方法について検討を始めている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により学会発表の旅費の使用が最小限となっていたが、今年度は国際学会（欧州血管外科学会）での発表を計画しているため、旅費の使用が見込まれる。また、新規核医学装置に使用する下肢の固定装置の購入を予定している。
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