研究課題/領域番号 |
20K09139
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
赤松 大二朗 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40420012)
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研究分担者 |
後藤 均 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00400333)
柿花 隆昭 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (40722004) [辞退]
梅津 道久 東北大学, 大学病院, 助教 (00910647)
菅原 宏文 東北大学, 大学病院, 助教 (60451572) [辞退]
田島 悠太 東北大学, 大学病院, 助教 (90884908)
土田 憲 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60816403) [辞退]
関口 雄介 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (60535095)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 腹部大動脈瘤 / 内腸骨動脈塞栓 / 臀筋跛行 / 3次元動作解析 |
研究実績の概要 |
2016年に内腸骨動脈再建用のステントグラフトが保険収載されて以来、EVAR(ステントグラフト内挿術)とOS(開腹人工血管置換術)何れの術式でも内腸骨動脈再建は可能となったが再建の適応は術者の裁量に任されているのが現状である。内腸骨動脈塞栓による臀筋跛行ならびに臀筋循環の予後を明らかにし、歩行障害を長期化させる要因を明らかにすることで内腸骨動脈再建の適応を提示する事が本研究の第一の目的である。これにより不要な再建を避け、合併症と医療費の軽減に繋がることが期待出来る。また内腸骨動脈末梢側が瘤化している際には内腸骨動脈塞栓は不可避となる。内腸骨動脈塞栓による歩容への影響を三次元動作解析装置で明らかにする事によって適切なリハビリテーションを考案し、歩行機能の維持と転倒予防に繋げる事が本研究の第二の目的である。本研究により、手術治療で破裂予防が得られてもQOLやADLが低下し日常生活に支障を来した患者にとって大きな福音となると考えられる。また本手法を用いることで三次元動作解析からの他の疾患特異的リハビリプログラムにも応用できると考えられ、社会的貢献も非常に大きいと考えられる。 具体的には東北大学病院総合外科でOSおよびEVAR手術適応となった腹部大動脈―腸骨動脈瘤患者の内、片側もしくは両側の内腸骨動脈塞栓を要する患者を対象とし、WIQ score(Walking Impairment Questionaire)を用いた主観的跛行症状の評価と6分間歩行検査、三次元動作解析装置(Motion analysis社製)を用いた解析を実施した。COVID-19蔓延による影響のため、実施数は少数例であったが、今後は感染動向および院内の方針を踏まえて実施数を増やしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染症の蔓延により、断続的にではあるが一定期間は病棟の閉鎖や外来患者の制限措置がとられた。このため定期検査を必要とする本研究の遂行に大きな支障を来した。今後は感染状況と院内の方針を踏まえて可能な限り研究を前進させて参りたい。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は内腸骨動脈塞栓による影響を長期的に観察することが第一目的である。そのためには定期検査が必要であり、コロナウイルス感染症がコントロールされる必要がある。しかしこのまま困難な状況が長期的に継続するのであれば、短期的な影響を主眼に置いて研究を進めることも検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染症の蔓延によって研究計画が大幅に遅れたため生じた。今後の感染動向と当院の方針を踏まえて適宜、研究を遂行したい。今後の使用計画として、3次元動作解析用ソフトの購入と登録患者への交通費の支給等に充てる事を考えている。
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