研究課題/領域番号 |
20K09141
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
赤井 隆文 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70868900)
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研究分担者 |
大島 まり 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40242127)
山本 創太 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (80293653)
高山 利夫 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80802694)
保科 克行 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (90571761)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Off the Job Training / 縫合 / 評価系 |
研究実績の概要 |
外科医のトレーニングは従来ほぼ徒弟性でありシステムとして構築されたものではなかった。多忙で金銭的な余裕もない中で、安価で簡便で客観的指標となるOff the Job Training (Off-JT)の構築は喫緊の課題であった。その中で、様々な血管外科治療(手術や血管内治療など)の場面設定を行い、シミュレーションできるようにした。 次にそれらを使いながら客観的評価を行えるようにした。すなわち縫合した糸の軌跡を、そのバランス(変動係数)で手技の良し悪しとした。縫合糸は(1)吻合部をアクリル板で押しつぶして写真をとる (2)吻合部を開き、全周性にアクリル板で押しつぶして写真をとる、というように、より詳細な評価へ移行していった。 分布図では、時間および客観的評価スコア(バイト・ピッチ・skewness)において、トレーニングとともに内側に収束していることがわかった。すなわち、Off JTの比較的短時間でもその効果が示されたことになる。 血管内治療に関しては、透明に固めた寒天様の中をワイヤーとシースを用いて通過させていくトレーニングを作成し、その軌跡のトレースや時間を客観的評価とした。これらの様々な評価のどこに重みをおいて(係数)全体の評価にするか、ということはまだ決まっていない。 またリープモーションという手の動きをベクトル化して数値化するデバイスを用い、手技の巧拙を客観視する試みも同時に行っている。手の回転角度を3因子に分け(roll角、pitch角、yaw角)、これに縫合時間を入れて縫合動作の解析を行った。1回縫合動作、また難易度の高い環境においても、回転角度において特にroll角に経験年数による差を生じる傾向があった。 現在はこれらの実験系を、医学生や若手医師をリクルートして平行して行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
トレーニング前後の評価には、評価される医師や学生のリクルートが前提となっている。コロナ禍において対面での実習が制限される中、なかなかリクルートが進まない時期があった。しかしOff JTは非常に人気があり、現時点ではおおむね順調に進んでいるといってよい。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスに対するワクチン接種が今後進めば、よりリクルートは容易になると思われる。現在は血管内治療のセッティングが、寒天作成時の熱でアクリル板が溶けてしまうなどのトラブルがあり、そのシューティングの最中である。 どこの施設でもできる、より簡便な方法を導くため試行錯誤である。
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次年度使用額が生じた理由 |
トレーニングで使用する物品に不足がでたため、またまとめて針糸やグラフトを購入することで安価になるため、次年度の購入費を前倒しにして翌年での調整とした
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