心筋梗塞(MI)後の心筋線維化メカニズムは完全には解明されていない。MI後7日目のマウス心臓から採取したM2様マクロファージで、ニューレグリン1(Nrg1)の発現が増加していた。Nrg1/ErbB/PI3K/Aktシグナルは、損傷した心筋線維芽細胞で活性化されていた。心筋梗塞モデルマウスの全身的なErbB機能の遮断は、炎症を悪化させた。心筋梗塞における線維組織形成の制御メカニズムの一部は、Nrg1/ErbB/PI3K/Aktシグナルの活性化による心臓線維芽細胞のアポトーシスと老化の抑制にあることが示された。Nrg1/ErbBシグナルの制御は、梗塞心臓の線維組織形成に重要であることがわかった。
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