免疫チェックポイント阻害剤は注目されているが治療効果を鋭敏に予測できる特異性なバイオマーカーは特定されていない。バイオマーカーの探索においては癌細胞に限定するのではなく癌の微小環境を対象に入れた探索を行う必要がある。免疫細胞(マクロファージ)、間質細胞の働きにより細胞障害性T細胞の活性を抑制し、制御性T細胞の浸潤を促すことで抗腫瘍免疫が抑制されると考えられている。本研究により明らかとなった間質細胞の標的遺伝子異常(COL11A1)は、新しい標的治療の開発の突破口となることが期待される。さらに、将来的には免疫チェックポイント阻害療法の適応を決める有用なバイオマーカーとなる可能性もある。
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