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2022 年度 実施状況報告書

四肢虚血リモートプレコンディショニングと水素ガス投与併用による神経保護効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K09197
研究機関山口大学

研究代表者

山下 理  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (20610885)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード四肢虚血リモートプレコンディショニング / 虚血耐性 / 脳 / ターニケット / 虚血再灌流障害
研究実績の概要

四肢虚血リモートプレコンディショニングの条件付けを行った.サンプルサイズを各群12匹として,中大脳動脈閉塞(middle cerebral artery occlusion: MCAO))のみ2時間施行したcontrol群とMCAO1時間前に四肢虚血リモートプレコンディショニングを10分×6回施行した10LRIP(limb remote ischemic preconditioning)群,20分×3回施行した20LRIP群,30分×2回施行した30LRIP群,60分単回の60LRIP群に群分けして脳梗塞体積の比較を行った.
脳梗塞体積はそれぞれcontrol群:543.4±189.6,10LRIP群:466±378.7,20LRIP群:248.9±223.8,30LRIP群:357.9±301.9,60LRIP群:315.6±344.8(mm3)(平均±標準偏差)となり,ノンパラメトリック検定ではcontrol群と20LRIP群間での有意な脳梗塞体積の減少効果を認めた.
それぞれの群間で虚血前後の生理学的パラメータに有意差はなく,虚血後灌流固定を行う1週間後まで神経学的スコアと体重変化と測定したが,有意な群間差は認めなかった.
四肢虚血リモートプレコンディショニングの至適条件として虚血1時間前では20分×3回のプレコンディショニング刺激が有用である可能性が示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

四肢虚血リモートプレコンディショニングの条件付けを施行も,アウトカムスタディのみでそれを裏付ける機序や因子の動きまで確認できていないため.

今後の研究の推進方策

至適水素ガス濃度と四肢虚血リモートプレコンディショニングの条件付けを組み合わせて神経保護効果の修飾を検討していく.これまでの研究から脳梗塞体積の減少が期待できる水素濃度は6%、当該年度に実施した四肢虚血リモートプレコンディショニングの条件付けでは虚血60分前の20分×3回のプレコンディショニング刺激が有望である可能性が高く,この条件を基本として更に研究を進めていく予定である.

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公開日: 2023-12-25  

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