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2022 年度 実施状況報告書

オピオイドシステムメカニズムにおけるメチル化とSTR解析を用いた革新的遺伝子研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K09213
研究機関筑波大学

研究代表者

猪股 伸一  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10282352)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード麻薬性鎮痛薬 / 必要量 / 遺伝多型 / 予測式
研究実績の概要

麻薬性鎮痛薬には個人差があり、必要量予測が重要。OPRM1、酵素やイオンチャネルも薬物感受性への影響が示唆。各種受容体と酵素とイオンチャネルのSNPsがレミフェンタニル(以下レミ)必要量に及ぼす影響を検討、必要量の予測式を策定。(方法)対象は体表手術を受ける患者。唾液・血液を試料にOPRM1、COMT、GIRK2神経栄養因子BDNF、NMDA受容体などのSNPsを解析した。術中レミは術前の血圧・心拍数の値から20%低下までの間に維持、時間当たりの使用量を必要量と判定。統計はSPSSで有意なSNPを検出、レミ必要量の予測式を作成、P<0.05を有意とした。(結果)OPRM1のA118GではAA=19,AG=36,GG=8名。レミ必要量(mg/hour) はGG群(mean±SD,0.62±0.23) でAA群(0.42±0.12) とAG群(0.45±0.16)より高値だった(p=0.016)。GG群の数は[power(1-β)= 0.9]で十分数だった. GIRK2 (rs2070995)ではCC=16,CT=33,TT=14名で、レミ必要量はCC群(0.54±0.23)、TT群(0.37±0.10)、CT群(0.46±0.14)で差があった(p=0.028)。COMTやBDNF、NMDA受容体などのSNPsでは差無し。
(A118G);AA=1,AG=2,GG=3。(GIRK2);CC=3,CT=2,TT=1とし、下記の式が得られた。レミ必要量(mg/hour)=0.182+0.071x(A118G)+0.074 x (GIRK2)
(結論)レミフェンタニルの術中必要量の予測式は、A118GとGIRK2遺伝多型からなる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

試薬など実験関連の必要品の遅れが若干あったものの、全体としてはおおむね順調に進行し、学会発表に展開できた。

今後の研究の推進方策

試薬や実験系の関係でわずかな遅れはあるものの確実に進行している。更に努力し研究を推進する。

次年度使用額が生じた理由

実験関連物資の節約ができ、資金に余裕ができた。今後の研究関連にルールを守り使用する予定です。

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公開日: 2023-12-25  

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