本研究では、LPS誘発性膀胱炎モデルラットに対するTRPV4アゴニストの膀胱内投与の有用性と、その作用がLPSシグナルによるサイトカイン放出やマクロファージ表現型の変化に関与するかどうかを検討した。選択的TRPV4アゴニストをラット膀胱に同時注入することにより、LPSによる膀胱痛や排尿頻度の増加が抑制された。さらに、TRPV4の活性化により炎症性サイトカインが抑制され、M1型マクロファージからM2型マクロファージへと表現型がシフトすることが確認された。これらの結果から、膀胱におけるTRPV4の活性化はLPSによる炎症反応を制御することで、炎症由来の膀胱痛や頻尿を改善していることが示唆された。
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