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2022 年度 実施状況報告書

新たな近位超音波ガイド下閉鎖神経ブロック法の開発と磁気刺激による筋電図評価の検証

研究課題

研究課題/領域番号 20K09248
研究機関大分大学

研究代表者

内野 哲哉  大分大学, 医学部, 講師 (70423697)

研究分担者 三浦 真弘  大分大学, 医学部, 講師 (50199957)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード閉鎖神経 / 閉鎖神経ブロック / 造影検査 / 磁気刺激 / 筋電図
研究実績の概要

閉鎖神経ブロックは多数のブロック法が報告されている。本研究では、より正確に閉鎖管内へ注入することが可能なブロック法の開発を図るとともに、臨床検査、造影試験、磁気刺激試験などを通じブロック効果の客観的評価について検討することを目的としている。
我々は30名の被験者から得られた生体MRIデータを元に超音波画像解析を行うことにより、新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロック近位法を考案した。それから新法による閉鎖管注入を確認する目的で、解剖体を用いた注入試験を行った。その結果、本法を用いることで、注入された色素は閉鎖管内注入を妨げる障壁となる外閉鎖筋上部筋束が発達した症例においても、閉鎖管内まで到達しやすいことが示唆された。
前年度は、これまで得られた知見を基に、新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロックの臨床応用を目的とした臨床試験を行った。具体的には経尿道的膀胱腫瘍切除術を受ける際、術中の大腿内転筋反射予防を目的とした閉鎖神経ブロックを必要とした患者70名を対象に閉鎖神経ブロック施行前後の内転筋力を測定するとともに、ブロックに局所麻酔薬に造影剤(オムニパーク240)を混ぜた混合液を注入し、X線撮影による薬剤伸展度の判定を行った。さらに一部の患者では、下腹部に円形磁気刺激用コイルを置き、マグスティム200で磁気刺激を加えた上で、サブダーマル針付き電極装着下での大腿内転筋群(長内転筋、大内転筋)の筋電図測定を行い、ブロック前後での波形変化を検討した。
その結果、新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロックの有効性と、ブロック効果の客観的評価としての造影検査並びに磁気刺激筋電図測定の有用性を明らかにすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

これまで本研究において、コロナ禍の影響もありTheil法を用いた解剖体数を用いた新閉鎖神経ブロック法による色素注入試験が十分にできていない状況である。そのため、閉鎖管内注入を目的とした本法の有効性を確認し、臨床試験結果のエビデンスを証明するため追加試験が必要である。

今後の研究の推進方策

新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロックの臨床試験の結果については年内にまとめ、学会発表、論文作成を予定している。
また新法におけるエビデンス構築を目的とした基礎研究として、Theil法を使用した解剖体において、閉鎖管周囲の薬液の伸展様式を調査するため、ICG(インドシアニングリーン)の閉鎖管浸潤動態をPhotpdynamic Eye (PDE)システムを用いて蛍光イメージング解析するとともに、①筋間中隔での色素進展域②閉鎖神経本幹への色素の到達度、③到達薬液の閉鎖管内への進展状況の組織学的電顕的検索(SEM、TEM)を精査する。

次年度使用額が生じた理由

昨年度は施設工事とコロナ禍の影響により、予定していた新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロックの有効性を評価するための解剖体を使用した立証実験と基礎研究を遂行することができなかった。
今年度は、解剖体を使用した実験を行う。閉鎖管周囲の薬液の伸展様式についてはICG(インドシアニングリーン)の閉鎖管浸潤動態をPhotpdynamic Eye (PDE)システムを用いて蛍光イメージング解析する。最終的に①筋間中隔での色素進展域②閉鎖神経本幹への色素の到達度、③到達薬液の閉鎖管内への進展状況の組織学的電顕的検索(SEM、TEM)を精査する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 閉鎖管造影は閉鎖神経ブロック成功の客観的指標と成り得るかー磁気刺激筋電図測定による評価ー2023

    • 著者名/発表者名
      内野哲哉、三浦真弘、中野孝美、松本重清、北野敬明
    • 学会等名
      日本区域麻酔学会

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公開日: 2023-12-25  

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