ミトコンドリア選択的なオートファジーであるmitophagyの検証と役割の検討を主たる目的とした。SAE誘発における脳マイトファジー形成の検証とCypD情報伝達系のマイトファジー発現に果たす役割の解明について第8-10週令の雄性C57B6マウスのwild群、CypD KO群を用いてSAEモデルを作製し、モデル作製6、18時間後(各時間・両群、各群のshamとも5匹ずつのマウスを使用)に4℃ 2%パラホルムアルデヒド+2.5%グルタールアルデヒド添加0.1Mリン酸バッファー溶液で灌流固定する。大脳(視交叉より2mm後方)の冠状断面で2mmの切片を切り出し、3%グルタールアルデヒド+1%リン酸バッファー4酸化オスミウムにて固定後にエポン包埋し0.12mmで薄切切片を作成し、0.2%クエン酸鉛+1%酢酸ウランにて染色した後に走査電顕にてマイトファゴソーム形成の有無を解析を行った。抗LC3B抗体と抗p62抗体を用いたimmunoblottingを行い、デンシドメトリーにてLC3-II(脂質修飾型)/LC3-I比(マイトファゴソーム形成・量を反映)、p62の減衰スピード(分解能を反映)を評価し、SAE誘発・脳マイトファジー形成を検証・定量化し、CypD情報伝達系のマイトファジーに果たす役割を解明することも同時に行う予定としたが、うまく定量化できなかった。再度、走査電顕によるマイトファゴソームの検出を試みたが、抗LC3B抗体と抗p62抗体を用いたimmunoblottingを行うための適切な抗体を入手することができず、デンシドメトリーにてLC3-II(脂質修飾型)/LC3-I比(マイトファゴソーム形成・量を反映)、p62の減衰スピード(分解能を反映)までは解析が進まなかった。
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