研究課題/領域番号 |
20K09260
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
和田 剛志 北海道大学, 医学研究院, 助教 (30455646)
|
研究分担者 |
山川 一馬 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (50597507)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 自然免疫 / 好中球 / CyTOF / 頭部外傷 / 外傷後免疫応答 |
研究成果の概要 |
重度の怪我を負ったあとは一般的に身体の抵抗力が低下し肺炎をはじめとする感染症に罹患しやすく生命が危険に晒されるが、頭部外傷受傷後には感染症に対する免疫力が向上することが知られていたがその機序は明らかにされていなかった。本研究では、頭部外傷後の感染症では、る臓器障害が軽減することを臓器の組織観察で証明した。その機序として、白血球の中でもっとも基本的かつ重要である好中球に、頭部外傷特異的な機能変化が生じることを先端免疫解析機器を用いて明らかにした。
|
自由記述の分野 |
救急・集中治療医学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に感染症は抗生物質で治療を行うが薬剤耐性菌の出現は避けられず、2019年には世界で約495万人が薬剤耐性菌が関連する疾患により死亡したと推定されており、あらゆる年齢層の人々の主要な死亡原因の一つであることが明らかになっている。近年、悪性腫瘍領域で腫瘍細胞を攻撃する自己の免疫機構に着目したがん免疫療法の一つである「免疫チェックポイント療法」が、がん治療の新基軸として期待されているが、本研究はこれと同様に、「頭部外傷で起きている免疫応答を誘導することで抗生物質を使わず感染症の治療を行う」という新たな感染症治療の概念構築につながりうる知見を得た点で非常に価値の高い研究であると評価する。
|