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2022 年度 実施状況報告書

無人航空機(ドローン)を活用した救命システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K09264
研究機関岐阜大学

研究代表者

名知 祥  岐阜大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (30452155)

研究分担者 牛越 博昭  岐阜大学, 医学部, 教授 (00402165)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードドローン / AED / 心肺蘇生 / マラソン救護 / 無人航空機
研究実績の概要

突然の心停止傷病者を救命するためには、質の高い心肺蘇生と迅速なAEDの使用が大切である。本研究では無人航空機(以下、ドローン)を活用した救命システムの構築を目指している。そのために、1)AED搭載ドローンシステムの開発、2)実証実験施設でのAED搭載ドローンシステム実験と効果検証、という2段階の研究を行うことで、ドローンを活用したAED運搬と現場で行われている蘇生処置の動画配信による口頭指導の有用性と問題点を明らかにする予定であった。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で研究協力関係のあった企業の開発がストップしたため、既に市販されているドローンにAEDを搭載して飛行テストを実施することで研究を推進する方針とした。マラソン大会の救護でドローンを用いてAED運搬を行い、株式会社リアルグローブの開発したリモート情報共有システムHec Eyeを用いたマラソンコース監視とともに、リモート情報共有システムと連携したAED搬送ドローンの実用化に向けた実証実験を行う計画とした。
2021年4月25日に開催される第10回ぎふ清流ハーフマラソンで実証実験を行うために、リモート情報共有システムと連携したAED搬送ドローンの運用に関する事前実証実験を実施して準備したが、新型コロナウイルス感染症の情勢悪化に伴い大会がオンライン大会へ移行となったため実証実験も中止となった。2022年4月24日に開催された第11回ぎふ清流ハーフマラソンでは大会実施中に心停止が発生した想定でドローンによるAED運搬実証実験を救護体制の中で実施。救護本部からの指示でドローンがAEDを約500m離れた現場近くまで運搬した。この実証実験結果は2022年11月に開催された第41回日本蘇生学会で報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の流行が続いている社会情勢のため、2021年はリモート情報共有システムと連携したAED搬送ドローンの運用に関する事前実証実験は実施できたものの、実証実験を行う予定であったマラソン大会がオンラインに移行したため実施できなかった。
2022年にはマラソン大会の救護体制に組み込む形で実証実験を行ったが、天候不良のため十分な時間の実験が実施できなかった。

今後の研究の推進方策

本研究は、これまでもマラソン救護体制へのドローン活用を協力して行ってきて、新型コロナウイルス感染症の影響ある現状でも、可能な範囲で研究協力ができる一般社団法人救急医療・災害対応無人等自動支援システム活用推進協議会(EDAC)、株式会社リアルグローブと協力して推進を行っていく。
ドローンを用いたAED運搬については、令和3年度はJUAVACドローンエキスパートアカデミーと協力して行ったが、令和4年度に関しては岐阜薬科大学と災害時にドローンによる輸液運搬の実証実験を行った実績がある株式会社T&Tに新たにドローン運用を依頼し、それに伴い使用するドローンをMatrice300 RTKに変更し、2022年4月24日に開催される第11回ぎふ清流ハーフマラソン大会で、実際の救護体制に組む込む形で実証実験を行ったが天候不良のため十分な時間実施できなかった。
このため、2023年4月23日に開催されるぎふ清流ハーフマラソン2023で同様の実証実験を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響、天候不良などの理由で実証実験が予定通りに実施できなかったため次年度使用額が発生した。
次年度開催のマラソン大会での実証実験を計画し、そこでドローン運用にかかえる経費に使用する予定である。
また、論文作成にあたってのかかる経費に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マラソン救護体制でのドローン活用経験と展望2022

    • 著者名/発表者名
      名知 祥
    • 学会等名
      第41回日本蘇生学会

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公開日: 2023-12-25  

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