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2022 年度 実施状況報告書

急性膵炎に対するChymaseによる病態解明とChymase阻害剤の創薬化研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K09277
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

米田 浩二  大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70531896)

研究分担者 谷口 高平  大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70779686)
高井 真司  大阪医科薬科大学, 医学研究科, 教授 (80288703)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードキマーゼ
研究実績の概要

2021年度は、L-アルギニン投与によるハムスターの急性膵炎モデルを確立することができ、そのモデルを用いてキマーゼ阻害薬であるTY-51469がL-アルギニン投与後24時間における生存率を有意に改善できることを示した。
2022年度は、本ハムスター急性膵炎モデルの病態とキマーゼとの関連性を解析することを計画した。具体的には、6週齢の雄性ハムスターに3.0 mg/kgのL-アルギニンを腹腔内に投与して作製する急性膵炎モデルを用いて、L-アルギニン投与後12時間の時点で炎症関連因子であるMyeloperoxidase (MPO)、Tumor necrosis factor (TNF)-α、Matrix metalloproteinase (MMP)-9とキマーゼの遺伝子発現量を解析した。その結果、L-アルギニン投与前に比べてこれらすべての遺伝子発現量が有意に増加し、そして、キマーゼの遺伝子発現量とMPO、TNF-α、MMP-9の各遺伝子発現量と極めて強い正の相関を認めることが確認できた(MPO:r=0.958、TNF-α: r=0.977、MMP-9:r=0.987)。これらの炎症関連因子はキマーゼ阻害薬であるTY-51469により抑制されたことより、本モデルの急性膵炎モデルの炎症にはキマーゼが深く関連する可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の実験計画の一部の実験を遂行することができた。

今後の研究の推進方策

今回の結果から炎症関連因子はキマーゼ阻害薬であるTY-51469により抑制されたことにより急性膵炎モデルの炎症にはキマーゼが深く関連する可能性が示された。
この急性膵炎モデルを使用してさらにキマーゼ遺伝子との解析し、急性膵炎の病態改善について検証したいと考えている。
同時に以前より行っている術前CTから画像をVincentにて3D構築のデータを使用して術後の合併症改善も検証する。

次年度使用額が生じた理由

一部遂行できたが相関の解析に時間を要しているので、未使用額が生じた。次年度は急性膵炎のモデルの炎症にキマーゼが深く関連しているので、術前CTから画像をVincentにて3D構築したデータ解剖の理解が深まるかどうかを検証したと考えている。

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公開日: 2023-12-25  

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