研究課題/領域番号 |
20K09305
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梅村 穣 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (20743561)
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研究分担者 |
嶋津 岳士 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50196474)
山川 一馬 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (50597507)
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70301265)
藤見 聡 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター(臨床研究支援センター), 救急診療科, 主任部長 (70362720)
松本 寿健 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70644003)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 敗血症 / 全身性炎症反応 / マイクロRNA / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
Micro RNA(miRNA)は低分子non-coding RNAの一種で、相補的な配列を持つmRNAに結合して翻訳抑制による遺伝子の発現抑制を行っている。近年、末梢血中のExtracellular vesiclesに内包されたmiRNAが細胞間の情報伝達に重要な役割を果たしていることが示され、遺伝子調節療法や薬剤標的の発見、悪性腫瘍の早期診断など多くの分野での応用が期待されている。本研究は、敗血症患者における血清中のExtracellular vesiclesに内包されるmiRNAに着目し、その固有の発現パターンを解明することで、次世代の高感度バイオマーカーとして有用性を評価することを目的としている。 第一段階として、敗血症患者の末梢血中miRNA発現を、次世代シークエンサーを用いて網羅的に解析し、そのパターンを外傷患者、健常者と比較することで、その固有パターンを解明することを目指している。現在は研究機関の倫理審査委員会によって、研究プロトコールが承認され、それぞれの病態における被験者のリクルートを行なっている段階である。本研究では敗血症患者10名、重症外傷患者5名、健常対照5名を対象として血清を採取した後に、一括して次世代シークエンサーを用いた解析を行う予定であるが、現時点の登録者数はそれぞれ5症例、3症例、1症例であり、未だ目標症例数に達していないため測定は行っていない。測定結果の報告は次年度以降となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究発案時には想定していなかった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の、国内における急速な感染拡大と蔓延により、研究施設の救急患者受け入れが極端に制限され、想定していたペースで被験者が集まっていないため。
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今後の研究の推進方策 |
被験者の検体が第一段階の目標症例数に達した後に次世代シークエンサーによる解析を行う。引き続き敗血症患者・健常者の血清を収集し、先行研究によって敗血症の病態への関与が示唆されている3種類のmiRNA(mir-99、mir-215、mir-328)をRT-PCR法によって評価する。各miRNA発現レベルを健常対照と比較し、敗血症診断指標としての有用性を評価する。さらに各miRNA発現レベルと各重症度スコア、生命転帰の関連を解析し、重症度指標、転帰予測指標としての関連を評価するともに、経時的な各miRNA発現レベルの変化を解析し、治療効果判定指標としての有用性を評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では研究発案時には想定していなかった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の、国内における急速な感染拡大と蔓延により、研究施設の救急患者受け入れが極端に制限され、想定していたペースで被験者が集まっていない。これによって初年度に予定していた次世代シークエンサーによる解析を行う段階に至らず、測定と解析を次年度に持ち越す形となったため。
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