研究課題/領域番号 |
20K09317
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
鍬方 安行 関西医科大学, 医学部, 教授 (50273678)
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研究分担者 |
室谷 卓 関西医科大学, 医学部, 講師 (20528434)
池側 均 関西医科大学, 医学部, 准教授 (80379198)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | circulatory shock / sepsis / splanchnic circulation / nitric oxide |
研究実績の概要 |
ウサギ敗血症ショックモデルにおいて,細菌内毒素(LPS)の投与により遷延する平均動脈圧の低下,心拍出量(CO)の低下を示すhypodynamic shockをきたした。一方でLPS群ではCOは低下するが、上腸管膜静脈血流(SMV blood flow)は改善するため、SMV blood flow/CO ratioは上昇する。同時に、LPS群ではSMV blood flow は改善するがLaser Doppler法で測定した空腸粘膜血流は低下を示す。このようにLPS群では、COが低下している状態にもかかわらず、SMV blood flowが増加しており、splancnic circulationの血管抵抗に異常を生じていることが示唆され、同時に粘膜虚血をきたしている。これらの循環動態を引き起こす要因としてinducible NO synthase(iNOS)由来の一酸化窒素(NO)が原因と考え、L-NILE・L-NAMEのNOS阻害剤を使用した。現段階ではNOS阻害剤の使用による循環動態の改善効果、空腸粘膜血流の改善効果は認めない。また、血漿中のiNOS/NOxの同定は未だ行えていない。 今後は、LPS投与による敗血症ショック状態の際に、NOS阻害剤を投与することで、昇圧効果が効果的に得られるか、その結果として腸管循環に与える影響を引き続き検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NO阻害剤を探索するなかで、予想外の物質によるメディエーター阻害を着想するにいたった(未発表知見)。最終年度の取組に加える予定である。
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今後の研究の推進方策 |
作業仮説であるNOS阻害の効果についておおむねの結果予測が成り立つ状態になり、同時に予測外の介入物質の存在を探知した。この介入物質については容易な投与効果実験のみで効果判定が可能であり、派生する知見を探索する。
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