研究課題/領域番号 |
20K09342
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
柏崎 大奈 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (50374484)
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研究分担者 |
黒田 敏 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10301904)
桑山 直也 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (30178157) [辞退]
秋岡 直樹 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (70422631)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Carotid plaque / 好中球細胞外トラップ / unstable plaque |
研究実績の概要 |
研究者らは、動脈硬化性の内頚動脈狭窄症の不安定化に対する創薬としてNeutrophil Extracellular Trapsに着目をした。内頚動脈狭窄症は不安定プラークと呼ばれる、脳梗塞発症high riskなプラークが存在する。このプラークでは、マクロファージが中心となった慢性炎症が発生していることが知られている。本来、マクロファージは1カ月程度の寿命とされ、局所に集簇したものは1カ月以上はマクロファージとして働くことができないはずであるが、慢性炎症は1カ月以上継続することが知られている。研究者らは、慢性炎症が継続する原因としてNeutrophil Extracellular Trapsがプラーク内で大きく関与していると仮説を立て、実験を開始している。まずは、ヒトの頚動脈プラークを用いた研究を開始している。研究者らは、内頚動脈狭窄症に対するCEA検体を用いて、不安定プラークならびに安定プラークに対して免疫染色を実施した。検体数は69例であり、このうち安定プラークが15例、不安定プラークが54例であった。 CD66bの染色を完了した。これらの検体をH3Cit, NE, myeloperoxidase (MPO) and a DNA(DAPI)で複合染色をおこないNeutrophil Extracellular Trapsの染色をおこなった。現在は、プレパラート上のNeutrophil Extracellular Trapsの定量を実施しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、ヒトの頚動脈プラークを用いた研究を開始し、免疫染色を実施している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、NETsにより捉えられた複合体(Netosis)がどのようにして、除去されていくかを検討する。まず、”Don’t eat me” signalが出現しているかどうかを実験を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会出張等がリモート参加となり、旅費が支出されなかった。また、調達方法の工夫などにより、経費の節約ができたため。 次年度の試薬等に使用する。
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