研究課題/領域番号 |
20K09355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
宮嶋 雅一 順天堂大学, 医学部, 教授 (60200177)
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研究分担者 |
秋葉 ちひろ 順天堂大学, 医学部, 助教 (40837754)
中島 円 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50317450)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | iNPH / CSF / DNAH14 / cilia / Alzheimer / APP / mouse |
研究成果の概要 |
正常圧水頭症(NPH)の一家系より、線毛運動に関与するダイニン蛋白Dnah14の欠失を同定し、Dnah14ノックアウトマウス(Dnah14KO)を作成した。このマウスは遅発性水頭症を発症し、脳室上衣線毛運動異常と蛍光物質の排泄遅滞を証明した。Dnah14KOとAPPノックインマウスと交配することにより、アルツハイマー病理を伴うNPHモデルマウスを作成に成功した。このマウスは線毛運動低下による脳の老廃物の排泄遅滞により、βアミロイドの脳内への蓄積が促進され、若年から認知機能が低下することが証明された。更に、髄液ドレナージにより、脳実質に投与した低分子の蛍光物質の排泄を促進することが証明された。
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自由記述の分野 |
脳神経外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性正常圧水頭症(iNPH)の約半数にアルツハイマー病理(AD)を認めると報告されており、脳の老廃物の排泄機構の障害が、水頭症における認知機能障害とアルツハイマー病理の進行に寄与することが推定されている。本研究結果より、加齢や飲酒などによる線毛運動の低下が脳の老廃物の蓄積を招き、認知機能障害に寄与していることが証明された。更に、髄液ドレナージにより、老廃物の排出を促進することが、認知機能障害の予防に寄与することが証明された。
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