膠芽腫が予後不良な原因として放射線化学療法抵抗性が挙げられる。我々はがん幹細胞マーカーCD133の発現が腫瘍の再発形式に強く関与していることを明らかにしてきた。本研究ではCD133が再発腫瘍において初発腫瘍より発現が上昇しているかを検討した。結果としてCD133の発現は必ずしも再発腫瘍において上昇は認められなかった。次にTERT遺伝子のプロモータ変異に着目し研究を行った。結果、TERT変異陽性例では画像上造影周囲のFLAIR領域のADC値が低値であり、組織学的にも腫瘍細胞の密度が高いことを確認した。 以上より、膠芽腫においてはTERT変異の有無により腫瘍細胞の浸潤度が異なることが明らかとなった。
|