| 研究課題/領域番号 |
20K09385
|
|---|
| 研究機関 | 金沢大学 |
|---|
研究代表者 |
木下 雅史 金沢大学, 医学系, 講師 (50525045)
|
|---|
| 研究分担者 |
中嶋 理帆 金沢大学, 保健学系, 助教 (60614865)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| キーワード | 意欲 / 覚醒下脳手術 / グリオーマ / 前頭葉 |
|---|
| 研究実績の概要 |
1. 進捗状況：研究計画に従った予定の段階的研究目標ごとの進捗状況を示す。①右前頭葉グリオーマ10例に対する覚醒下脳手術と直接電気刺激マッピング (前方視的研究)：術中の直接電気刺激を行った予定の症例10例に関して、独自に開発したモチベーション評価スケールを用いて意欲評価ならびに点数化作業が終了した。②周術期の意欲評価 (CAS標準意欲評価表)、周術期のMRI撮像 (摘出腔、神経トラクトグラフィ、安静時脳機能MRIのデータ抽出)：① における症例の評価・撮像を行い、データ収集が終了した。③ボクセル脳形態画像解析 (切除腔・脳領域・神経線維束領域と意欲データを元にした病変・症状マッピング、機能連結性解 析)：予備研究データ20例に10例の症例データを加えた。④機能可塑性の評価 (安静時脳機能MRIの経時的変化)：術前・術後1・3か月時点の安静時脳機能MRI データを収集したが、術後1ヶ月時点では脳構造の変化が大きく機能ネットワーク解析には不適切であることがわかったため、評価項目から除外した。意欲低下に関わる脳機能ネットワークに関して、CONNを用いた機能連結性解析中である。⑤他の高次脳機能との関連性評価 (右前頭葉が関わる感情、認知、運動、作業記憶など)：10例に関して並行して術中評価を行いデータを収集した。また、対側の左前頭葉症例における病変摘出による意欲への影響を検討するため、術前後のCAS意欲評価結果を対象にした画像統計学的解析を開始した。
2. 研究報告：本研究により付随して得られる新たな知見に関して、複数の学術雑誌と学会において研究報告を行った。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大による診療制限により予定の手術症例のデータ収集に難渋したものの、症例数の減少は想定内であり、最終的に予定のデータ収集が得られた。
|
| 今後の研究の推進方策 |
新たに左前頭葉症例を追加対象とした機能画像解析を追加する。2022年に予定していた意欲を含めた高次脳機能リハビリテーションプログラムを作成する。また、さらなる研究スピード強化のため、新たな共同研究プログラムを立ち上げる。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
予定の国内・海外学会参加（WEB参加となった）に係る費用が不要となったため
|
