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2020 年度 実施状況報告書

骨内腫瘍細胞の生存、再活性化及び増殖のメカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K09403
研究機関北海道大学

研究代表者

新井 隆太  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (40722509)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード転移性骨腫瘍 / 再発
研究実績の概要

転移性骨腫瘍において、原発巣根治術後に骨転移再発するまでの骨髄内腫瘍細胞の動態を明らかにするために、腫瘍細胞を動脈血内に接種し骨に生着させる動物モデルを作製し、腫瘍細胞が休眠期を経て増殖期に移行する過程の遺伝子発現変化を解析した。ヌードマウスの尾動脈より癌細胞株の親株(Pa)を接種後、膝関節に生着する腫瘍細胞をIVISによりモニターした。接種後14日間の休眠期が存在し、14日目の骨髄内腫瘍細胞を採取し非増殖期(NP)とした。比較対象として、膝関節生着後に十分に増殖した腫瘍細胞を再度動脈注射するサイクルを3回繰り返すことで骨特異的腫瘍細胞株(BS)を作製し、これらのマイクロアレイ解析を実施した。Paを初回動脈注射後は非増殖期が存在したが、2回目以降は認められなかった。NPの形態は円形であり、骨切片においてsingle cellレベルで存在した。マイクロアレイ解析とGEOによるスクリーニングの結果、再発に対して有意な正の相関があった3遺伝子はいずれも同一経路の代謝と関連した。その中で一つの転写因子に注目を行ったさらに検証を行った。qRT-PCRの結果、徳転移した因子はNP特異的に有意な上昇が認められ、骨髄内での非増殖期の生存を制御しているマスタレギュレーターである可能性が示唆された。今後、上記で同定した制御因子をノックダウンあるいは薬剤で阻害し、in vivo生体内での骨転移再発の評価を行う予定として、ノックダウン細胞株のクローニングを行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定されたモデルの作成、遺伝子候補の同定が行えた。

今後の研究の推進方策

同定した制御因子をノックダウンあるいは薬剤で阻害し、in vivo生体内での骨転移再発の評価を行う。

次年度使用額が生じた理由

Covid-19パンデミックにより公表を予定していた国際学会がWebで中止となり繰り越しになった。今年度はメカニズム解析に新たに消耗品を計画よりも多く使う可能性があるため、繰り越して使用する予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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