本研究は、炎症環境における骨代謝変調メカニズムの解明を目的とした。まず、炎症下で活性化する破骨細胞に着目し、その分化・活性化の制御メカニズムに関する新知見を得るとともに、炎症性サイトカインや高血糖由来メチルグリオキサール(MGO)が未知の機序で骨代謝を攪乱することを同定した。またこの成果を基に、MGOが骨芽細胞の機能を阻害し、細胞外マトリクスのミネラル化を抑制することで骨形成を低下させることを解明した。これらの知見は、骨粗鬆症、関節リウマチ、また糖尿病に起因する骨病態等の病態解明に貢献するとともに、新規治療戦略の開発に繋がる可能性もあり、学会発表や論文発表を通じて発信した (一部、準備中)。
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