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2020 年度 実施状況報告書

バイオミメティック Veing Wrapping による末梢神経障害治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K09415
研究機関北里大学

研究代表者

井上 玄  北里大学, 医学部, 准教授 (80594209)

研究分担者 内田 健太郎  北里大学, 医学部, 講師 (50547578)
松下 治  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00209537)
大鳥 精司  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (40361430)
馬渕 洋  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (50424172)
宮城 正行  北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード末梢神経障害 / コラーゲン結合型成長因子 / 高密度コラーゲン
研究実績の概要

外傷性末梢神経損傷, 絞扼性神経障害, CRPS(複合性局所疼痛症候群)などの末梢性神経障害は神経障害性疼痛や麻痺を呈し治療に難渋する。本年度は申請者が開発した塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)搭載高密度コラーゲンシートを用いた末梢神経再生シーズを育成すべく、Clodtridium histoliticum由来のコラーゲン結合ドメイン(CBD)とbFGFの融合タンパク質, bFGF-CBDを用いた検討を行った。bFGF, bFGF-CBD溶液に高密度コラーゲンシートを60分浸漬後、徐放試験を行った。また、Wistar rat 8週齢雄を用いて末梢神経障害モデル(Chronic Constriction Injury, CCI)モデルを用いた検討を行った。結紮した坐骨神経にbFGF溶液に浸漬した高密度コラーゲンシートを巻き付けた群(bFGF/CS)、bFGF-CBD溶液に浸漬した高密度コラーゲンシートを巻き付けた群(bFGF-CBD/CS)、CCIのみを行ったコントロール群(CCI群)を作成した。また坐骨神経からRNAを抽出し、RT-PCRを行い、損傷神経内でのarginase-1の発現を検討した。徐放試験の結果、bFGF/CS群では1時間でほとんどのbFGFが徐放されたのに対し、bFGF-CBD/CSでは2週間後においてもbFGFの徐放が確認された。また、調査したすべての時間でbFGF/CSに比べbFGF-CBD/CS群で徐放量が多かった。しかし、arginase-1誘導はbFGF/CS群でのみ認められ、bFGF-CBD/CS群では認められなかった。徐放特性の変化により遺伝発現誘導プロファイルに変化が生じている可能性が高いため、濃度依存性など更なる検討が必要であると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の予定通り、コラーゲン結合型成長因子によつbFGFの長期徐放には成功したが、従来シーズで認められたarginase-1の誘導が起こらなかった。

今後の研究の推進方策

成長因子濃度の最適化、コラーゲンアンカーの最適化、細胞との併用を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

bFGF-CBDが想定した通りの効果を示さなかったため、in vivo実験の施行が一部遅れた。次年度使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 絞扼性神経障害モデルラットの末梢神経におけるApelinの発現動態の検討2020

    • 著者名/発表者名
      横関雄司、内田健太郎、向井晃務、廣澤直也、井上 玄、宮城正行、髙相晶士
    • 学会等名
      第35回日本整形外科学会基礎学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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