研究分担者 |
内田 健太郎 北里大学, 医学部, 講師 (50547578)
松下 治 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00209537)
大鳥 精司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (40361430)
馬渕 洋 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任准教授 (50424172)
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
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研究実績の概要 |
外傷性末梢神経損傷, 絞扼性神経障害, CRPS(複合性局所疼痛症候群)などの末梢性神経障害は神経障害性疼痛や麻痺を呈し治療に難渋する。昨年度は申請者が開発した高密度コラーゲンシートに骨髄間葉系細胞(MSC)を積層した複合材料を用いて末梢神経障害モデル(Chronic Constriction Injury, CCI)モデルに対する影響を検討した。しかし、積層MSCによる効果は認めなかった。そこで細胞の必要性を再考するためにvein wrappingとvein中の細胞を死滅せた frozen vein wrappingを作製したところ、veinに含まれる成長因子が重要である可能性が示唆された。そこで、本年度はLC/MSを用いて vein に含まれる成長因子を検討したところ、VEGF, TGF, bFGFなどが検出された。bFGF, VEGF, TGF をコラーゲンシートに吸着後、絞扼性神経障害モデル(CCI)に投与した。その結果、bFGFを吸着したコラーゲンシートはアロデニアを抑制したが、VEGF, TGF吸着コラーゲンシートでは抑制効果は認められなかった。このことから、vein wrapping の主たる効果は vein に存在する bFGFによるものである可能性が示唆された。 コラーゲンシートにbFGFを吸着したコラーゲンシートバイオミメティックベインラッピングとして有用である可能性が示唆された。
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