初年度と次年度で、X線透視画像取得から画像位置合わせ、後足部関節の3次元動態データの出力までの一連の解析システムを確立した。また、健常者のX線透視画像データ11名の解析を終えた。さらに、人工足関節置換術後患者のデータ取得を行う際に、被検者の安全確保のための撮影台および柵を作成した。これらの結果を、第45回日本足の外科学会学術集会、第36回日本整形外科学会基礎学術集会、第14回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会で発表した。 最終年度は、人工足関節置換術後患者7名の計測および解析を行った。正常足関節では、最大背屈から最大低空tにかけて79度底屈、12度内旋、7度内返ししていた。一方、人工足関節は最大背屈から最大底屈にかけて24度底屈、2度内旋、2度内がえししており、可動域は小さいものの正常足関節と同様の動態を持っていることを示した。また足関節中間位では内外反、内外旋ほぼ中間位にあり、適切にインプラントが設置されていることが明らかになった。これらの結果を第14回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会で発表した。
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