研究実績の概要 |
OVF研究データベースより新鮮OVFと診断された814例(平均76.5歳、女性:715例)の受傷時及び経時的に撮影されたMR画像1624スライス(T1強調画像、矢状断)を使用し、診療記録を参照しながら骨折椎体に対して新鮮(受傷3ヶ月未満)か陳旧性(3カ月以上)かを記録した。椎体の抽出にはPyramid scene parsing Networkを使用した。抽出された新鮮OVF 828椎体、陳旧性OVF 1779椎体を深層学習のために、それぞれTraining, Validation, Test dataに割り振った。Imbalance dataであったためAugmentationを行い、最終的にTraining dataは新鮮・陳旧性OVFそれぞれ5785椎体ずつとした。9種類のCNN(VGG16, VGG19, DenseNet121, DenseNet169, DenseNet201, Inception, ResNetV2, InceptionV3, ResNet50, Xception)を用いてEnsemble学習を行い、1番精度が高い組み合わせを採用した。CNN分類器の正確度、感度、特異度を求め、受信者動作特性(ROC)曲線を描き、ROC曲線下面積(AUC)を算出した。また、Test dataからランダムに100椎体抽出し2人の脊椎外科医(19年目、7年目)が評価し、その精度をCNN分類器と比較した。 VGG16, VGG19, DenseNet201, ResNet50の組み合わせが精度:0.89、感度:0.844、 特異度:0.917、AUC:0.949と一番精度が高かった。脊椎外科医による評価ではそれぞれ精度:0.87, 0.89、感度:0.881, 1、特異度:0.862, 0.655と19年目の方が7年目より優れ、CNNと同等であった。
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