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2020 年度 実施状況報告書

ドラッグリポジショニングによる骨粗鬆症治療薬に対する破骨細胞作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K09454
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

中村 美穂  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 非常勤講師 (40401385)

研究分担者 塙 隆夫  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (90142736)
蘆田 茉希  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (50708386)
陳 鵬  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (70708388)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード破骨細胞 / 骨芽細胞 / リポジショニング
研究実績の概要

本研究は、抗生物質として永年臨床で使用されてきたテトラサイクリン系薬剤の骨代謝への作用機構を明らかにし、骨粗鬆症薬としてリポジショニングすることを目的としている。研究期間内に、[A] テトラサイクリンが骨組織に沈着した状況を模倣した培養基板を作製し、[B] in vitro細胞培養試験により、破骨細胞抑制効果、骨芽細胞への影響を明らかにすることで市販テトラサイクリン系抗生物質のスクリ-ニングを行い、[C] 選定したテトラサイクリン系薬剤について、動物実験を行い、骨代謝への影響、副作用・合併症有無、全身骨格中の薬剤分布、骨質への影響を検討する。本研究の成果より、既存抗生物質薬テトラサイクリンの新しい機能を見出し、低コスト・長期利用可能な骨粗鬆症薬への可能性を示すことが期待される。ひいては、高齢化社会における生活の質に大きく貢献すると考えている。
今年度は、上半期に、数種類の市販テトラサイクリン系薬剤が骨組織に沈着した状況を模倣した培養基板の作製および定性分析を行った。その結果、作製した培養基盤の表面は骨組織類似のミネラルであり、表面上に市販テトラサイクリン系薬剤が点在していた。市販テトラサイクリン系薬剤による違いは見られなかった。下半期には、上半期に作製した培養基盤上でヒト初代破骨細胞培養を行った。数種類のテトラサイクリン系薬剤による破骨細胞分化抑制および破骨細胞吸収抑制が認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は研究計画のとおり進めることができた。また、研究成果について論文作成を開始することができた。

今後の研究の推進方策

次年度も研究計画書に従い、研究を進める予定である。具体的には、in vitro細胞培養試験により、破骨細胞抑制効果、骨芽細胞への影響を明らかにすることで市販テトラサイクリン系抗生物質のスクリ-ニングを行う。

次年度使用額が生じた理由

国際・国内学会発表を予定していたが、COVID-19の影響により開催が延期されたため、学会参加費・旅費を次年度に使用することとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [国際共同研究] トゥルク大学(フィンランド)

    • 国名
      フィンランド
    • 外国機関名
      トゥルク大学
  • [雑誌論文] Inhibition of osteoclast activities by SCPC bioceramic promotes osteoblast-mediated graft resorption and osteogenic differentiation.2021

    • 著者名/発表者名
      El-Ghannam A, Nakamura M, Muguruza LB, Sarwar U, Hassan M, Fotawi RAI, Horowitz R.
    • 雑誌名

      J Biomed Mater Res

      巻: - ページ: 1-12

    • DOI

      10.1002/jbm.a.37167

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] A Polymer for Application as a Matrix Phase in a Concept of In Situ Curable Bioresorbable Bioactive Load-Bearing Continuous Fiber Reinforced Composite Fracture Fixation Plates.2021

    • 著者名/発表者名
      Plyusnin A, He J, Elschner C, Nakamura M, Kulkova J, Spickenheuer A, Scheffler C, Lassila LV.J, Moritz N.
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 26 ページ: 1256

    • DOI

      10.3390/molecules26051256

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Enhanced new bone formation in canine maxilla by a graft of electrically polarized β-tricalcium phosphate particles.2020

    • 著者名/発表者名
      Nohara K, Itoh S, Akizuki T, Nakamura M, Matsuura T, Fukuba S, Okada M, Izumi Y, Iwata T, Yamashita K.
    • 雑誌名

      J Biomed Mater Res. Applied Biomaterials B

      巻: 108 ページ: 2820-2826.

    • DOI

      10.1002/jbm.b.34612

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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