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2021 年度 実施状況報告書

メッセンジャーRNA医薬を用いた神経障害性疼痛の新規治療開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K09455
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

平井 高志  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (40510350)

研究分担者 大川 淳  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30251507)
吉井 俊貴  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50583754)
位高 啓史  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60292926)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード脊髄ミクログリア / 後根神経節 / RNAシーケンス
研究実績の概要

4種類の神経障害性疼痛モデルマウスにおける遺伝子発現パターン解析であるが、4つの神経障害性疼痛もモデルに一致して増減した50余りの遺伝子に着目することができた。一つの神経絞扼モデルにおいて脊髄後角の遺伝子プロファイルを次世代シーケンサー(RNA-seq)により解析を行ってきた。神経絞扼モデルの患側の脊髄後角で70余りの遺伝子の発現低下が明らかとなった。このうち3つの遺伝子を疼痛の候補遺伝子としてピックアップしてノックアウトマウスを作成した。このノックアウトマウスの1種類は神経絞扼後神経障害性疼痛に生じる知覚過敏が減弱したことを確認した。現在、この1つの候補遺伝子に対するsiRNAの設計している。またRNA医薬として末梢神経細胞内にデリバリーできるようなナノミセルと設計したRNAが適正にendocytosisを行うか今後検証する予定である。またこれとは別に、候補遺伝子RNAを転写・翻訳調節しているRNA結合タンパクのmRNAに着目している。polyAの長さの調節や転写調節に関わる非翻訳領域のtuningを行う。In vitro実験で最も転写効率がよいmRNAを選定し、in vivo投与実験を行っており数種類の候補mRNAの配列を決定しているい。最適化された配列を用いてナノミセルの手法を用いて疼痛に関連する軸索・自由神経終末に沿って直接注射を行い、細胞内に取り込まれるよう計画している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

RNA医薬の構造決定に時間を要している。
また、候補遺伝子の決定にノックアウトマウスを使用した実験に時間を要したためである。

今後の研究の推進方策

末梢神経へのデリバリーはin vitroレベルではかなりの精度で確立できたが、脊髄のグリア細胞へのターゲットが今後課題である。今後、ナノミセルの構造最適化を行い、血中から中枢神経系の標的細胞にデリバリー技術を創出することを目標に掲げている。

次年度使用額が生じた理由

RNA医薬の最適化を行うための生物学的実験に対する費用が必要となったため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 頚椎疾患による神経障害性疼痛の治療の実際2021

    • 著者名/発表者名
      平井高志
    • 学会等名
      Pain Live Symposium in Shiga
    • 招待講演
  • [学会発表] 頚椎・腰椎疾患の神経障害性疼痛の診断と治療2021

    • 著者名/発表者名
      平井高志
    • 学会等名
      Pain Live Symposium in 奈良
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経障害性疼痛時における後根神経節ニューロンとサテライトグリアの役割2021

    • 著者名/発表者名
      Su Chen 横山裕之 平井高志 榎本光裕 大川淳
    • 学会等名
      第36回日本整形外科学会基礎学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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