研究成果の概要 |
血中酸化代謝産物の総称reactive oxygen metabolites (ROM)が生物学的製剤投与中の関節リウマチ患者における、より厳しい寛解基準であるCDAI, SDAI, Booleanの予測因子になるかを検討した。多変量解析の結果、12週の血中ROM値は52週のCDAI, SDAI, Boolean寛解と関連した。ROC解析では、CDAI寛解のAUCは0.696, カットオフ値は389.5 U.Carr、SDAI, Boolean寛解のROMのAUCは0.737, カットオフ値は389.5 U.Carrであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、生物学的製剤治療開始後12週の血中ROM値が52週後のCDAI, SDAI, Boolean寛解予測のバイオマーカーとなる可能性が示唆された。本研究の強みは、血中ROMがCRP, MMP-3などの既存のバイオマーカーよりもCDAI, SDAI, Boolean基準の寛解予測に優れている点を示せた点である。ROC解析では高い感度を示せなかったが、血中ROMをコントロールすることによってCDAI, SDAI, Booleanなどのより厳しい寛解基準を達成することが可能になると考えられる。血中ROM値の測定が、RA患者の寛解予測に有用なバイオマーカーとして臨床への応用が期待される。
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