研究成果の概要 |
慢性炎症による石灰化抑制機構の局所的な破綻が、腱や靭帯の異所性石灰化に関与するかどうかを検証した。ヒト黄色靱帯由来の線維芽細胞はTNFalpha, IL-6刺激によって、石灰化抑制分子であるピロリン酸濃度を低下させたが、ピロリン酸を制御するENPP1, ANK, TNAPの挙動だけでは説明がつく結果はえられなかった。線維芽細胞を骨誘導培地でTNFalphaまたはIL-6の存在下で培養すると、IL-6添加群では石灰化は亢進したが、TNFalpha刺激をすると石灰化は抑制された。ラットアキレス腱断裂モデルでは、異所性石灰化/骨化が誘導され、炎症を抑制によって骨化は抑制傾向を示した。
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