研究課題/領域番号 |
20K09495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大島 寧 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50570016)
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研究分担者 |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
前田 真吾 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (60353463)
谷口 優樹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80722165)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 整形外科学 / 後縦靭帯骨化症 |
研究成果の概要 |
マウスアキレス腱穿刺モデルを用いてシングルセル解析を行い、修復過程に関わる細胞を解析したところ、プロジェニター集団の中にRSPO2を発現する未分化な群が同定された。この細胞群はRSPO2の分泌を介して周囲を制御することが予想された。RSPO2抗体を投与したところ腱修復過程での軟骨・骨が増加し、逆にRSPO2を豊富に発現させると減少した。さらに培養細胞を用いた実験によって、このプロジェニターがRSPO2を介して周囲の細胞に作用し、適切に腱・靱帯に分化するよう誘導していることが確認された。RSPO2は後縦靭帯にも豊富に発現しており、OPLLの病態にも深く関与することが分かった。
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自由記述の分野 |
整形外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
このRSPO2を分泌するプロジェニター細胞は、後縦靭帯骨化症以外にも様々な腱・靱帯の疾患に関わっている可能性がある。変形性関節症や変形性脊椎症は関節の軟骨や椎間板が変性する疾患であるが、その始まりは関節や脊椎を支持している靱帯の緩みであることが一部で推定されており、本研究で同定したRSPO2を分泌するプロジェニター細胞が関節や脊椎の疾患に広く関与している可能性も考えられる。現在研究グループは、様々な疾患における腱・靱帯のシングルセル解析を進めており、この成果を皮切りに、加齢に伴う関節や脊椎の疾患の発症メカニズムを広く解明し、予防法や治療法の開発に繋げたいと考えている。
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