研究課題/領域番号 |
20K09510
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
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研究分担者 |
内田 健太郎 北里大学, 医学部, 講師 (50547578)
大久保 直 北里大学, 医学部, 准教授 (10450719)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | M2 polarization / M2 マクロファージ / 線維輪 |
研究実績の概要 |
昨年度までにTGF-βがM2マクロファージの極性化と疼痛因子(神経成長因子)の産生に関与することを明らかにした。しかし、TGF-bの発現部位やM2マクロファージの局在は不明であった。また、TGF-βによるM2誘導メカニズムの詳細は不明であった。本年度は椎間板組織を髄核と線維輪に分離後、トランスクリプトーム解析を用いてTGF-β, M2マクロファージの局在を検討した。10週齢および72週齢のウイスターラット から椎間板組織を採取後、髄核と線維輪をそれぞれ採取した。RNAを抽出後、RNAシーケンスを行った。その結果、10週齢、72週齢とおもに線維輪でTgfbや M2マクロファージマーカーCd163の発現が高かった。このことから、M2マクロファージは線維輪に存在し、レジデントの線維輪細胞によりその極性が制御されている可能性が示唆された。また、M2マクロファージへのpolatizationを制御し得る員としてSema7aを同定した。110週齢 C57BL/6Jマウスの骨髄から骨髄マクロファージを採取、培養後、TGF-βを添加したところ、sema7aのmRNA発現および培養上清中のSema7aが増加した。また、Sema7aの添加によりCD163の発現が増加した。これらのことから、線維輪由来のTGF-bが Sema7aを介して 線維輪に存在するマクロファージのM2 polarizationを促進している可能性が示唆された。
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