研究課題/領域番号 |
20K09537
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉田 宗一郎 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 准教授 (80383280)
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研究分担者 |
高原 太郎 東海大学, 工学部, 教授 (50308467)
熊澤 逸夫 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70186469)
有田 祐起 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90815755) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | イメージングバイオマーカー / ホルモン感受性前立腺癌 / 全身拡散強調MRI / DWIBS法 |
研究実績の概要 |
これまで拡散強調 MRI信号が、前立腺癌局所病変の質的評価に有用であることが示されてきている。今回、DWIBS法を用いた全身拡散強調MRIの拡散強調信号が、 ホルモン感受性前立腺癌及び去勢抵抗性前立腺癌患者における全身の病勢を反映するimaging biomarkerとしての有用性となるかを評価するべく、ホルモン感受性および去勢抵抗性前立腺癌患者の全身病変の信号を定量的評価し、癌特定的生存との関連を評価した。拡散強調信号の定量的解析は画像解析ソフトである BD Score (PixSpace社)を用いて施行した。ホルモン感受性前立腺癌および去勢抵抗生前立腺癌患者の前立腺内腫瘍拡散容量、及び転移腫瘍拡散容積,転移病変の見かけの拡散係数ADC値を評価した。それぞれの生存関連パラメーターは、転移病変の見かけの拡散係数ADC値との関係はないものの、転移腫瘍拡散容積との有意な関係が確認された。さらに、ADC値に基づいて算出した転移腫瘍拡散容積を含めると、ADC値が0.4-0.9(×10-3mm2/sec)を示す転移病変の容量が不良な癌特異的生存の有意な予測因子であることが見出された。ADC 値は、組織内の水分子の拡散制限を定量的に評価可能とするため、腫瘍の組織学的悪性度を反映するイメージングバイオマーカーとなる可能性がある。さらに ADC低値のより拡散制限が強い部位の体積がホルモン感受性前立腺癌及び去勢抵抗生前立腺癌予後をより反映することが見出された。全身拡散強調MRIは前立腺癌の局在と広がりの評価を可能とするのみならず、拡散強調信号の質的評価により予後を予測する因子として使用できることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DWIBS法を用いた全身拡散強調MRIの拡散強調信号が、ホルモン感受性前立腺癌患者における全身の病勢を反映するimaging biomarkerとしての有用性が示されたた め
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度および令和3年度の検討にて、DWIBS法を用いた全身拡散強調MRIの拡散強調信号が、ホルモン感受性前立腺癌および去勢抵抗性前立腺癌患者における全身の病勢を反映するimaging biomarkerとして の有用性となることが確認されたため、その知見に基づき、令和4年度は病変ごとの信号値の評価を行い、ホルモン感受性前立腺癌及び去勢抵抗性前立腺癌の病変ごとのheterogeneityの評価を進め、その臨床的意義について検討を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響にて国際学会での業績報告が行えなかったため、助成金使用額が予定よりも少なくなった。令和4年度は、全身拡散強調MRI信号のdeep learning 解析を可能とするシステムの導入を予定している。
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