研究課題/領域番号 |
20K09538
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
馬嶋 剛 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (90625138)
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研究分担者 |
大橋 浩二 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (10595515)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 排尿筋低活動 |
研究実績の概要 |
マイオカイン遺伝子を搭載したアデノウイルスベクター、またはgreen fluorescence protein(以下GFP)遺伝子を搭載したアデノウイルスベクター(1×109 pfu)をSAMP8マウスの内転筋に投与した。4週後にマウスの膀胱を採取し、半分をELISAやorgan bath studyに用いた。残りの半分を組織学的解析に用いた。organ bath studyでは、KCLやカルバコールによる膀胱の濃度反応曲線を解析した 。マイオカイン遺伝子群の膀胱は、GFP遺伝子群の膀胱に比較し、収縮反応が有意に強かった。炎症性サイトカインである、Transforming growth factor(以下TGF)-β及び、Interleukin 1(以下IL-1)βの膀胱における発現量をELIZA法により解析した。マイオカイン遺伝子群の膀胱は、GFP遺伝子群の膀胱に比較し、TGF-β及びIL-1βの発現が有意に低下していた。 また、膀胱のアポトーシスを調べるため、TUNEL染色を行った。TUNEL染色の結果、マイオカイン遺伝子群の膀胱は、GFP遺伝子群の膀胱に比較し、膀胱平滑筋細胞の数が有意に低かった。 最後に、膀胱の線維化を調べるためマッソントリクローム染色を行った。マイオカイン遺伝子群の膀胱は、GFP遺伝子群の膀胱に比較し、線維化を示す範囲が有意に少なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
基礎研究についてはおおむね予定通り進んだ。 臨床研究の部分については、研究への症例組み入れが予定通り進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担施設を増やすことも視野に入れ、臨床研究の症例の組み入れが進むように検討を行う予定である。 その後、学会発表や、論文化を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
臨床研究の組み入れが進まず、研究成果の発表機会が無かったことやコロナ流行により、国際学会や学会参加ができておらず、その旅費について、次年度持ち越しとした。 さらに、論文発表にも至っておらず、英文校正費用などの経費についても次年度持ち越しとた。
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