研究課題/領域番号 |
20K09545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
原 勲 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10263378)
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研究分担者 |
若宮 崇人 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (50794400)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 腎細胞癌 / 腫瘍内浸潤マクロファージ / 癌幹細胞 |
研究成果の概要 |
根治的腎摘除術を施行した淡明腎細胞癌患者92例を対象とした。対象患者の年齢は中央値64歳、男性が58例(63%)であった。病理学的病期、微小血管浸潤、腫瘍浸潤様式は、それぞれ有意に術後再発と相関していた。免疫組織染色において腫瘍関連マクロファージ(TAM)の多寡と術後再発および全生存率において有意な差は認められなかった。術後再発に寄与する因子について多変量cox比例ハザードモデルを用いて検討を行ったところ、異型度のみが有意な因子として同定された(p<0.01)。遺伝子解析が可能であった43例に関しては、DNAJB8発現の有無が、術後再発に寄与する傾向を認めた。
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自由記述の分野 |
泌尿器科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の進歩により腎細胞癌患者の予後は飛躍的に改善したが、いまだに十分とは言えない。今回われわれは腎細胞癌の発育および進展に腫瘍内浸潤マクロサージ(TAM)および癌幹細胞がどのような影響を与えているかにつき検討した。残念ながらTAMの多寡と術後の再発については有意な関連は見出せなかったが、癌幹細胞の発現は予後に影響を与える可能性について見出すことができた。今後は癌幹細胞を標的とした治療の発展が望まれる。
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