研究課題/領域番号 |
20K09576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
永井 崇 信州大学, 医学部附属病院, 特任助教 (50514353)
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研究分担者 |
今村 哲也 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (00467143)
石塚 修 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20184541)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | nicotine / cold stress / hypoxia / LUTS / TRPM8 / smoking cessation / polyuria |
研究成果の概要 |
ニコチン摂取と休薬効果を排尿から調べた。長期ニコチン投与群は冷えストレスに対して非投与群に比べて有意な頻尿を認めた。要因に皮膚のTRPM8発現の増加が示唆された。ニコチン投与休薬を行っても頻尿の改善は認めず、ニコチン休薬による組織学的機能的改善は早期にはみられず時間を要することがうかがえた。また、ニコチン投与による血液・尿成分分析からは有意な腎機能障害は認めなかったが、N-アセチルグルコサミニダーゼの尿中増加及び多尿を認めた。以上の結果よりニコチン投与による排尿症状への影響は膀胱のみならず、皮膚や腎にも構造的機能的変化をもたらし、ニコチン休薬(禁煙)をしても早期改善を認めないことが示唆された。
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自由記述の分野 |
泌尿器科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニコチンの長期摂取は膀胱をはじめ腎や皮膚の構造や機能に影響を及ぼし頻尿、多尿を来しうることが示唆された。この要因の一つとして微小組織環境の低酸素化が考えられた。さらに長期摂取後に中断しても微小組織環境の低酸素化の改善はあるものの早期には頻尿、多尿の改善はみられないことがわかった。この点から喫煙などによるニコチン摂取は様々な臓器への影響を及ぼし頻尿、多尿を来すこと、また長期喫煙によるニコチン摂取後禁煙しても早期には症状改善を認めないため排尿の観点からも喫煙しないことが大事であることが示唆された。
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