研究課題/領域番号 |
20K09622
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
奈須 家栄 大分大学, 医学部, 教授 (30274757)
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研究分担者 |
平川 東望子 大分大学, 医学部, 客員研究員 (20516132)
西田 正和 大分大学, 医学部, 講師 (90404384)
甲斐 健太郎 大分大学, 医学部, 助教 (90457622)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 子宮内膜症 / ヒストン脱アセチル化酵素 / 細胞増殖 / アポトーシス |
研究実績の概要 |
1) Gene expression microarrayを用いて、正常子宮内膜間質細胞と比較して、子宮内膜症間質細胞において異常発現しているヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)を抽出したところ、HDAC10およびSIRT5が亢進していることが分かった。次に、HDAC10の特異的阻害剤TucidinostatおよびSIRT5の特異的阻害剤NRD167を用いて機能解析を行った。その結果、TucidinostatおよびNRD167は子宮内膜症間質細胞の細胞増殖を抑制し、アポトーシスを誘導することが分かった。現在、Gene expression microarrayを用いて、HDAC10およびSIRT5の標的遺伝子を検索している。 2) PAK4阻害薬であるPF-3758309は子宮内膜症間質細胞の運動能、浸潤能、収縮能を抑制することが分かった。現在、子宮内膜症モデルマウスを用いて、in vivoでPF-3758309の有効性を検討する準備を行っている。 3) 現在、肺線維症に用いられる抗線維化薬であるpirfenidone、nintetanib、imatinibに着目し、子宮内膜症における線維化の治療薬としての有用性について検討を行っている。実験手法として、MTT assay、BrdU incorporation assay、Cell death ELISA、flow cytometryによる細胞周期の解析、gel contraction assayを用いる予定である。 4) 子宮内膜症におけるマイクロRNAの役割に関して、英文総説を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Gene expression microarrayの実験およびデータ解析に、当初の見込みより時間を要しているが、来年度中には実験を終了する目途が立っている。
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今後の研究の推進方策 |
HDAC10およびSIRT5の標的遺伝子を同定することにより、これらに遺伝子の作用メカニズムの詳細が明らかとなり、治療法の開発につながることが期待される。
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次年度使用額が生じた理由 |
Gene expression microarrayの実験およびデータ解析に予定以上の時間がかかったため、次年度使用額が生じた。近日中に解析が終了する予定であり、次年度中には予定している実験のための物品購入に充てる予定である。
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