研究課題/領域番号 |
20K09624
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
北折 珠央 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (40444989)
|
研究分担者 |
杉浦 真弓 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30264740)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 不育症 / 脱落膜 / 慢性子宮内膜炎 / 慢性子宮脱落膜炎 / 菌叢解析 |
研究成果の概要 |
慢性子宮脱落膜炎(CD)が不育症に関与するか前方視的に検討した。不育症患者は絨毛染色体正常流産群(n=22)、染色体異数性流産群(n=27)にわけ、流産歴のない妊娠初期中絶検体(絨毛染色体正常)(n=17)を対照群としてCDの有無を検討した。さらに次回妊娠が確認できた46例でCDの有無による生児獲得率を比較した。不育症患者においてCDは認めたが、染色体異数性流産群でCDの頻度が有意に高く、染色体正常流産群、対照群では差は認めなかった。CDの有無で生児獲得率、次回妊娠までの期間に差を認めなかった。以上より不育症病態においてCDの関与は示されなかった。
|
自由記述の分野 |
不育症
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、急速に不妊症、着床障害の分野で注目されている慢性子宮内膜炎という病態が、不育症でも関連するのではないかという報告から、不育症検査として慢性子宮内膜炎を検査する施設が増えてきている。しかしながら不育症との関連、特に胎児の染色体検査を含めた検討はなされておらず今回それを明らかにできた。不育症患者において染色体異常流産で有意に高頻度でみられるが、慢性子宮内膜炎の有無でその後の妊娠までの期間や出産率には影響がみられず直接的な原因ではないということが示唆された。不育症領域では新しい検査や治療が出ると確実な実証なく広まりがちであるが、常にこういった検証が必要であることがわかった。
|