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2020 年度 実施状況報告書

常位胎盤早期剥離の発症機序に関する研究:子宮内細菌叢の観点から

研究課題

研究課題/領域番号 20K09653
研究機関昭和大学

研究代表者

関沢 明彦  昭和大学, 医学部, 教授 (10245839)

研究分担者 四元 淳子  昭和大学, 医学部, その他 (30553648)
小出 馨子  昭和大学, 医学部, 講師 (90384437)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード常位胎盤早期剥離 / 子宮内細菌叢
研究実績の概要

妊娠後期の経過中に下腹部痛や出血を主訴に発症する常位胎盤早期剥離は200分娩に1例程度発症し、母体に対しては高率にDICを引き起こし、妊産婦死亡の原因になることがある一方で、児に対しても胎児機能不全を起こし、胎児死亡の原因にもなる。また、脳性麻痺発症事例の17.3%が常位胎盤早期剥離であることからも、周産期予後を改善するためにその病態把握は重要である。
今回、常位胎盤早期剥離を反復する確率が高いことに注目し、常位胎盤早期剥離を起こした女性の子宮内細菌叢に異常があって、それが繰り返す胎盤剥離につながるとの仮説を証明する目的で正常と常位胎盤早期剥離の症例における子宮内細菌叢の比較を計画した。
研究にあたり、選択的帝王切開施行時の胎盤娩出後の子宮内清拭前に子宮内腔にスワブを挿入して細菌叢を採取して遺伝子解析を行った。しかしながらその段階で検出された細菌数は極めて少なく、また、同時に採取した母体血中で見られた細菌と同様であったことから、正確に胎盤後面の細菌叢を把握できていないものと考えられた。今後、娩出した胎盤の後面を直接擦過する方法や器具を用いてキュレッテージする方法を検討して、本研究を実施するための基礎実験を行う予定にしている。また、この患者の1か月後の子宮内腔の細菌叢の確認、承諾が得られたら月経発来後の検査を経時的に行い、通常の予定的帝王切開の患者と比較して検討していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

対象とする常位胎盤早期剥離は急性発症する疾患であることから、なかなかその疾患に遭遇しない。一方で、通常の採取法による限界も明らかになり、検体採取法についての新たな模索をしている段階である。

今後の研究の推進方策

娩出した胎盤の後面を直接擦過する方法や器具を用いてキュレッテージする方法を検討して、本研究を実施するための基礎実験を行う予定にしている。
また、この患者の1か月後の子宮内腔の細菌叢の確認、承諾が得られたら月経発来後の検査を経時的に行い、通常の予定的帝王切開の患者と比較して検討していきたい。

次年度使用額が生じた理由

実際の患者の胎盤の検体採取数が少なかったことで、解析費用が少なくなった。次年度は確実な検体採取システムをとって、確実な研究遂行につなげていきたい。

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公開日: 2021-12-27  

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