研究課題/領域番号 |
20K09658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
奈良 篤樹 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 准教授 (60387959)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | オルガネラ構造 / コレステロール / エンドソーム / プロゲステロン / 胎盤細胞 / 電子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
ヒト胎盤細胞のミトコンドリアで大量に産生されるプロゲステロンは,妊娠維持に働く極めて重要なステロイドホルモンである。プロゲステロンの大量産生には,原料となるコレステロールを大規模かつ効率よくミトコンドリアへ輸送する必要があるものの,その輸送分子機構については謎が多い。研究代表者は,2Dおよび3D免疫電子顕微鏡解析から,エンドソームとミトコンドリアとの間の詳細構造を明らかにした。この研究によって,プロゲステロンが如何に産生されているのかの分子機構の一端を明らかにできた。また,産生されたプロゲステロンがどう細胞外へ分泌されるのかといった謎にも今後迫ることができる点で,のびしろのある研究となった。
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自由記述の分野 |
細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究によって輸送経路の微細構造やそこに局在する分子が判明すれば,本研究分野における大きな理解に繋がる。特に,謎の多い他の異種オルガネラ間が生む微細領域の詳細解明のための研究ツールとなり,波及効果が期待される。異種オルガネラ接近面の未知の微細構造を提示することで,我々に新鮮な疑問を投げかけ,接近面の新規の物質輸送機能の発見・解明へと推進する。本研究による胎盤細胞を用いたコレステロール輸送機構の解明は,妊娠の維持による胎児の安定的成長と体重確保や,出産後の健康保育などの課題の改善に繋がることが期待され,科学技術のみならず幅広い意味で社会に貢献できる。
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