研究課題/領域番号 |
20K09663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
米田 徳子 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (80377283)
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研究分担者 |
仁井見 英樹 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (50401865)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 早産 / 子宮内感染・炎症 / 起炎菌同定・定量検査法 / 早産児の長期神経発達 / 国際比較 |
研究成果の概要 |
切迫早産の子宮内病原微生物の迅速高感度PCR法を開発し、重複感染が予後不良であること、適切な抗菌薬治療の有効性を報告してきた。今回新たに、高度の絨毛膜羊膜炎に関連する菌種の同定と菌量評価するシステムを確立した。切迫早産の羊水中菌量が多い症例では、重複感染・新生児感染症が高率で、周産期予後不良であることがわかった。 早産児の長期神経発達予後をBayley乳幼児発達尺度を用いて評価し、神経発達予後不良因子が在胎30週未満の早産、母体の腎機能低下を伴う妊娠高血圧腎症であることを報告した。また、カナダのMcMaster大学との共同研究により、日本とカナダの早産管理の国際比較を行い、両国の強みを報告した。
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自由記述の分野 |
産婦人科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の超低出生体重児(出生体重1000g未満)の予後は、3歳までの死亡率約15%、神経学的後遺症、視力障害、呼吸器疾患などの重篤な障害をもつ割合は約30%とされ、長期間のNICU入院が必要であり、退院後も重い障害をもった児をケアできる施設が極めて限られているという問題もある。本研究の成果により、切迫早産の子宮内病原微生物を迅速高感度に検出定量することができ、適切な抗菌薬投与が可能となるため、学術的意義がある。また、菌量をバイオマーカーとした治療効果判定、より適切な治療薬の選択による早産児の重症化予防が期待される。ひいては、早産児の予後改善につながり社会的意義があると考えられる。
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