研究課題/領域番号 |
20K09667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
池田 芳紀 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (30820378)
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研究分担者 |
小泉 憲裕 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (10396765)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 医療技能のデジタル化 / 人工知能 / 卵巣腫瘍 / 早期発見 / 死亡率低下 |
研究成果の概要 |
本研究は医療技能のデジタル化により卵巣腫瘍の革新的診断システムを開発することを目的とする。卵巣腫瘍の術前診断は臨床情報、各種検査データを基に医師が良・悪性を推定している。医師の技能を人工知能でデジタル化してシステムに実装し、高い診断精度を目指す。漿液性卵巣腫瘍246症例分の血液検査データを様々な機械学習手法で学習し、良性・境界悪性・悪性の三値分類を行った。良性・悪性のarea under the precision-recall curveは0.9を超え高い予測性能を達成したが、境界悪性は0.5を超える程度であった。今後は画像検査データの深層学習と融合する手法で境界悪性の予測性能を向上させる。
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自由記述の分野 |
婦人科腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣腫瘍は症状が出にくいため早期発見が困難である。悪性の場合は初めて医療機関を受診した時にすでに進行していることが多い。進行した卵巣悪性腫瘍は難治性であり生存率が低い上に、近年罹患数・死亡数はともに増加している。難治性である進行がんに集学的治療を行うよりも、早期がんに手術のみで治療できた方が体への負担も医療費の負担も軽い。本研究は診断という医療技能を機能としてシステムに実装し、高性能化して早期発見手法として確立し死亡率の低下を目指す、そのコンセプト自体が独自の視点であり他の研究とは一線を画する。本研究成果により、卵巣悪性腫瘍の早期発見・診断システム開発への可能性が拓かれた。
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