研究実績の概要 |
上皮由来サイトカイン産生にかかわるDUOX1のメカニズムと副鼻腔疾患とDUOX1の発現について検討した。正常ヒト気管支上皮細胞へのダニ抗原やATPの刺激では、DUOX1は刺激後15分で速やかに誘導された。抗原刺激に対する上皮細胞の生存率について検討した。濃度依存性にDUOX1の発現は増加したが、高濃度では細胞死が誘導され、DUOX1発現も低下した。また、抗原刺激によるTSLP, IL-25産生もDOUX1の誘導と相関していた。好酸球性副鼻腔炎の鼻茸上皮細胞におけるDUOX1の発現は低下していたが、ダニ抗原刺激では、DUOX1の誘導は、タンパク、mRNAのレベルで増加がみられた。 抗原が上皮細胞に及ぼす刺激(障害)によりDUOX1を介した上皮由来サイトカインの誘導が認められた。好酸球性副鼻腔炎の病態にも影響を及ぼしている可能性がある。
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