研究課題/領域番号 |
20K09692
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
福原 隆宏 鳥取大学, 医学部, 講師 (80403418)
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研究分担者 |
片岡 英幸 鳥取大学, 医学部, 教授 (00224436)
上原 一剛 鳥取大学, 医学部附属病院, 准教授 (10324998)
森崎 剛史 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (30817812)
松田 枝里子 鳥取大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (40569274)
有井 士郎 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (80222751)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 超音波ドプラ解析法 / 声帯振動解析 / 声帯病変診断 / 喉頭癌 |
研究実績の概要 |
超音波ドプラ手法を利用して、超音波振動を検出しFFT解析することで、これまで声の分析では得られなかった声帯振動の異常を捉え、病変診断をおこなう新しい手法の確立を目指す研究である。研究一年目は、左右の声帯振動を検出し解析することで、音声解析では得られない左右声帯の振動差(異常)を検出できることを基礎的証明することを目的とした。 まず、声帯に近い部分の振動を超音波ドプラ法で解析し、声の音響分析をおこなった結果と変わらない結果が得られることを確認した。具体的には、15名の被検者において、"a"の母音を発声し、その音声を録音、一方でリアルタイムに喉頭軟骨壁振動をドプラ解析した。録音した音声を音響分析で周波数解析をおこない、解析されたピッチがドプラ法による解析で得られたピッチと変わらないことを確認した。この結果は、超音波ドプラ法による振動解析が、音声の音響分析に対して劣っていないことを証明するものであると考える。 次の段階は、左右の声帯それぞれにフォーカスを設定し、ドプラ法による声帯振動を検出する機器の作成、もしくは既存の機器をアレンジすることが必要となる。そのため、左右の声帯振動を直接ドプラ法で解析するための手法、機器の作成において、協力企業を見つけるため、イノベーションジャパン2020大学見本市や大商MDF次世代医療産業化フォーラムに参加した。有益なマッチングができたが、コロナ渦の影響で効果的な話し合いの場や共同研究の場が持てず、研究は一時的に止まっている状態である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
左右の声帯それぞれにフォーカスを設定し、ドプラ法による声帯振動を検出する機器の作成、もしくは既存の機器をアレンジすることが必要となるため、協力者(企業)を見つける必要がある。現在、話を進めているが、コロナ渦の影響で効果的な話し合いの場や共同研究の場が持てず、研究は一時的に止まっている状態である。
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今後の研究の推進方策 |
左右の声帯それぞれにフォーカスを設定し、ドプラ法による声帯振動を検出する機器の作成、もしくは既存の機器をアレンジするため、現在話を進めている協力企業や研究者との話し合いや共同実験を進めていく。コロナ渦の影響で話合いの場が少なかったが、今後はリモートでの話し合いをおこないつつ、必要があれば実際に研究を進める場が持てるように努力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
左右の声帯それぞれにフォーカスを設定し、ドプラ法による声帯振動を検出する機器の作成、もしくは既存の機器をアレンジする費用を1年目に計上していたが、コロナ渦の影響で研究が進まず、予算の使用がずれ込むこととなった。
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