研究課題/領域番号 |
20K09718
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 近畿大学 (2021-2023) 奈良県立医科大学 (2020) |
研究代表者 |
太田 一郎 近畿大学, 奈良病院, 准教授 (00326323)
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研究分担者 |
高橋 昭久 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 教授 (60275336)
森 英一朗 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (70803659)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | EMT / がん微小環境 / がんの浸潤・転移 |
研究成果の概要 |
がん微小環境においてがん細胞がEMT(Epithelial-Mesenchymal Transition)を誘導するとともにがん幹細胞の活性化を促進し、どのようにして腫瘍免疫抑制・回避能を獲得するのかを検討した。EMT のがん微小環境における免疫逃避能獲得の関与が示唆され,EMT 亢進と PD-L1 発現は一方向性ではなく,複雑な双方向性であることが示唆された。またPD-L1/PD-L2 をノックダウンすることで EMT を抑制することが示唆された。がん細胞のEMTの発現誘導がPD-L1/PD-L2を介した腫瘍免疫抑制・回避能と密接に相互関係を保ちながら制御されていることが示唆された。
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自由記述の分野 |
耳鼻咽喉科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Wntシグナル伝達経路がSnailを介してEMTを誘導することで、MT1-MMPおよびMT2-MMPを活性化させるとともに、がん細胞の浸潤・転移能を獲得させることを示した。頭頸部がん細胞においていかにしてがん微小環境がEMTを誘導し、がん幹細胞を活性化させ浸潤・転移を促しているかを、in vitroおよびin vivoのレベルで分子生物学的手法および独自の浸潤・転移モデルを用いて解明の糸口を見出した。今後、その経路の分子標的薬の開発により、一層の治療効果が期待できる。
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